bg.jpg

エドウィン(EDWIN)の歴史とか人気のジーンズとか、中の人に教えてもらいました♪

公開日: | 最終更新日: 2018/06/06 国産ジーンズブランド探訪レポート  国産メンズジーンズの話題

昨日の続編というか本編というか、どうして問い合わせることになったのかと、教えていただいたエドウィンの過去から現在まで(歴史、いまどんなジーンズが人気なのか等)の話をまとめました。

js141004-edwin03

※当記事では挿し絵的にエドウィン本社の写真を入れてますが、これは東京旅行中に外から眺めてきたときに撮影したものです。記事の内容は、エドウィンのお客様相談窓口に質問を送付して頂いた回答にもとづいて書いており、本社でインタビューしたものではありません。

エドウィンについて知りたい!

js141004-edwin04

国産ジーンズの歴史を知ろうとするなら、岡山のブランドだけでなくエドウィン(エドウイン, EDWIN)についても学ばなければ、とずっと思ってました。

エドウィンを知らない人はいないと思いますが「エドウィンって日本のブランドなの?!」っていう声はよく聞いたりして。背景を知らない人は意外に多いんではないかと。

そう、エドウィンは日本のブランドなんです。

国内最大手、しかも、日本ではジーンズブランドの大半が岡山周辺~関西に集中しているなか、国産ジーンズ製造の黎明期から東京を拠点にジーンズ作り続けている(※現在の生産拠点は東北の自社工場)、日本を代表するブランドなんです。

上記リンク先などからざっくりした歴史は垣間見ることができますが、その年表の行間にはきっと色んなドラマがあるんだろうなーとか、ちょっと想像しただけでも知りたいことや疑問がいろいろわいてきます。

そんなわけで、無謀なわたしは東京旅行中に訪問してお話聞かせてもらえないかなぁと思いお問い合わせしたんですが、それについては丁重にお断りされました。(大企業だし、大変な時期ですしね。)

でもただ断られたんじゃなくて、エドウィンのお客様対応ステキだなぁと思ったんですが(わたしの問合せ担当になった方が特に親切だったのかも!)、質問を送ったらお答えできる範囲で回答していただけるとのこと。

わー!では遠慮なく、

ということでいっぱい質問してしまいました(急ぎじゃない旨を添えて)。その後、少しお時間くださいとのお返事のあと数週間ほどでとても丁寧で詳しい回答をいただきました。ありがとうございます!!

訪問させてもらうより濃いーお話が聞けたんじゃないかしらってくらい色々お答えいただいたので、以下で1つ1つご紹介します♪ (文章そのままの掲載はNGとのことでしたので、わたしの言葉でまとめなおしています。)

「EDWIN(エドウィン)」という名前の由来について

js141004-edwin05

「江戸で勝つ」だからエドウィンだったよねと思って、あるとき、ふと Wikipedia で調べてみたら「江戸が勝つ(WIN)という説は俗説であり、公式な情報は確認されていない」と。

あれっそうなの??

公式サイトで確認するとたしかに「江戸+勝つ」とはどこにも書いてありません。

EDWINはDENIMのアルファベットを自由に並べ換えた社名。ものづくりへのスピリットが込められている。

http://www.edwin.co.jp/company/history/

さてここまではウェブの情報でわかったことなんですが、名前に込められた想いをもっと詳しく、(もしわかれば)俗説が生まれた経緯とかも知りたいなと思い、率直に聞いてみました。

DENIM→EDWIN:アルファベットの並べ替えに込められた想い

「DENIM」を並べ替えた名前には、新しい発想、自由な発想でジーンズの可能性を切り開いていく「ものづくり」へのスピリットが込められている、とのこと。

ジーンズの可能性かぁ。

こののち、エドウィンや岡山のメーカー等によって洗い加工をはじめとする様々な加工技術が開発されていったんだなぁと思うと感慨深いものがあります。

「江戸+勝つ」という話はどこから出てきたんだろう

これについては昨日書いたとおり、DENIMを並べ替えることを考えたとき、「江戸(ED)」「勝(WIN)」なら印象に残るし覚えやすいだろうな、という思惑もあったそうで。

つまり、「江戸+勝つ」という説も間違いではなかったんですね。「江戸勝」とプリントしたTシャツを販売してたこともあったとか。粋な洒落(シャレ)ですなぁ。

詳しくは → 都市伝説「エドウィンの由来=江戸+勝つ」はデマなのか? 中の人に聞いてみた!

どうしてジーンズを作ることになったのか? エドウィン誕生のきっかけ

1959年、日本に初めて「新品」のジーンズが輸入されました。

それまで日本では中古のジーンズだけが販売されていたんですが(最初は米軍の払下げなど→その後輸入されるように)、それは穿き込まれ洗濯も繰り返されて、しなやかで柔らかく、味わいのある淡い水色に色落ちしているものでした。

ところが、輸入された新品のジーンズはゴワゴワして穿きづらく、洗濯すれば縮み、そのうえ高価でした。(※この当時ウォッシュ加工というものはなく、生地整理加工もおそらく未発達だったと思われるので、新品のジーンズって相当扱いづらいものだったんですね。)

新品でも穿きやすいジーンズを作りたい、そんなジーンズを作ることができれば、日本でもジーンズがファッションとして定着するのではないかという想いが、エドウィン誕生のきっかけだったんだそうです。

洗い・中古加工の歴史とエドウィン

エドウィンのものづくりの出発点が、「新品でも穿きやすいジーンズを作りたい、ジーンズをファッションとして定着させたい」というものだったので、エドウィンのジーンズ作りの歴史は、加工技術開発の歴史でもありました。

岡山のジーンズ史を勉強していても加工に関する試行錯誤の話は中心的な話題の1つとして出てくるところですが、エドウィンでもさまざまな試みが行われ、続々と新たな加工が生み出されていったようです。

教えていただいたエドウィンにおける加工技術の開発史を年表的にまとめてみました。

1963年 ワンウォッシュを開発。

1975年 オールドウォッシュを開発。
古着独特のディテールを再現した中古加工。グラインダー(手擦り)でジーンズを削る等。

1981年 ストーンウォッシュを開発。
ジーンズと軽石を入れた一気に撹拌するバレルの設計や軽石の調達など、試行錯誤の賜物だったそう。

その後(1980年代)
ケミカルウォッシュ、サンドブラスト、シェービングなどを開発。

エドウィンの生産拠点・産地の話

現在、エドウィンの主たる生産拠点は東北の自社工場群です。これが設立当初からのことなのか、当初は東京に工場があったのか等についても教えていただきました。

エドウィンの生産拠点の歴史

当初は、東京、埼玉、神奈川に工場があったそう。

東北に拠点を置くことになったのは、当時すでにジーンズ生産が盛んになっていた岡山以外の土地でゼロからシステムを作りたいと思ったから。

初めての東北工場は、1973年秋田に。(※正式にエドウィン傘下となったのは1975年。)

エドウィンのジーンズはすべて国産ですか?

すべてが日本製というわけではない、とのこと。

主力商品の6割以上は国内生産。エドウィンの傘下ブランドで低価格帯のサブブランドやカラーパンツ等は海外生産だそうです。

海外販売されている商品の産地について

エドウィンはかなり大規模に海外展開しています。

それら海外で販売されている商品の産地についても聞いてみたところ、ライセンス生産の場合もあるので日本製でない場合もあるとのことでした。

今のことも知りたい!人気&オススメのジーンズ

人気のジーンズ

人気商品について質問したところ、503 とのこと。

ブラッド・ピットの「ごーまーりさん♪」のCMが懐かしい、エドウィンの定番ジーンズですね。

1997年発売、はきやすさを追求したベーシックなジーンズ。2012年のリニューアルでさらに穿き心地よく、すっきりしたシルエットになっているそう。刷新されたポイントの中にある「安定感ある深めの股上でありながら、お腹を圧迫しないパターン」、気になります。

今オススメのジーンズ

今オススメのジーンズについても聞いてみました!

KEEP BLUE DENIM

キープブルーデニム(KEEP BLUE DENIM)は、色落ち・色移りしにくいデニムだそう!!

特殊な染色方法により変化しにくい濃色ブルーを実現しているとのこと。おぉぉ「特殊な染色方法」のお話聞きたい。企業秘密かなぁ。
 

ジャージーズ(jerseys)

ジャージみたいに楽ちんな、伸びーるジーンズ「ジャージーズ」。

エドウィンとカイハラ「MOTION FIT DENIM」の共同開発。ルームウエアとしてもオシャレ着としても使えるスグレモノなんだそう。

公式サイトにジャージーズの生地「ジャージーデニム」についての説明がありました。

本来、ジーンズは、インディゴ染色したタテ糸と染色されていないヨコ糸で「綾織り」された、綿の厚地生地(デニム)ですが、新製品のジャージーデニムは、その名の通り、ジャージのように軽くて良く伸びる、ノンストレスな着用感と、はき込んだホンモノのジーンズの外観を実現したオリジナルの「編みもの」のパンツです。

一般的なジャージの編み方でも、スウェットの編み方でもない、ジーンズの外観を再現するために、デニム同様にロープ染色され、本格的なジーンズの風合いを出すムラ糸の綿糸と、ポリウレタン、ナイロンの3つの糸で編んだオリジナルの素材です。

http://www.edwin.co.jp/mens/edwin/jerseys/

興味深い…φ(..)メモメモ

まとめ

js141004-edwin06

ずっと気になっていたエドウィンの歴史について色んなお話を伺うことができてとても勉強になりました。エドウィンが培ってきた技術や企画力の一端を垣間見られた気がして嬉しい♪

人気&オススメのジーンズも気になるので、こんど近くのお店を覗いてみようと思います。企画の方にお話を聞ける機会とかが将来あったらいいなぁ(と妄想も書いておく)。

公式&関連リンク

スポンサード・リンク

関連記事

桃太郎ジーンズ色落ちコンテストは明日〆切! & わたしの桃太郎ジーンズ近況レポ

【追記】 Faded Jeans Contest 2015グランプリが発表されました! か

記事を読む

エイジングにこだわりぬいたジーンズを見てきた! The Strike Gold & 倉敷天領デニム

The Strike Gold と 倉敷天領デニム … 有限会社Klax-on(クラクション

記事を読む

男らしさを極めたブランド「セニオ(Senio Second)」のかっこいいジーンズをいっぱい見てきた!

セニオ(Senio Second)は、児島のジーンズブランド(メンズが主体。レディスもあ

記事を読む

倉敷美観地区の藍照(あいたる)でユーズド加工がかっこいいジーンズとか見てきた!

藍照 ~ITAL~(あいたる)は、倉敷美観地区にある岡山県産ジーンズと帆布バッグのお店。

記事を読む

ジーンズブランド「フルカウント(Fullcount)」のキーワードは穿き心地♪ ~ ジンバブエコットンを甘撚りにて。

フルカウント(Fullcount)は、穿き心地にこだわったビンテージレプリカのジーンズブ

記事を読む

ジーンズストリートに《カラフル》なブランドが登場! ~ PALLET LIFE STORY

もろもろ時間に追われていたりあちこち更新したりで、こちらしばらく滞っていましたが、8月の岡山

記事を読む

細身スタイルが特徴の本格派ジーンズブランド「ザ・フラットヘッド(The Flat Head)の」八王子店に行ってきた。

ザ・フラットヘッド(The Flat Head)は、長野のビンテージレプリカ系ブランド。

記事を読む

Dモールでドミンゴの歴史から新ブランドのお話までいろいろ聞いてきたよ。

いつか訪問してお話聞きたいと思っていた「ドミンゴ」。岡山のジーンズメーカーのなかでも特に老舗

記事を読む

ジーンズ加工専門の会社が作るジーンズがアーティスティックでかっこよかった♪ ~ kojima market place

ジーンズの加工を専門とする美東(有)の自社ブランド「kojima market place」

記事を読む

大人のベーシックスタイル、ドゥニーム(Denime)直営店でお話聞いてきた!

Denime(ドゥニーム)は、わたしが知識もこだわりもないただのジーンズ好きだった頃から知っ

記事を読む

サイト内検索

  • こんにちは(^^

    当ブログ管理人の「こっとんこっとん」です。

    桃太郎ジーンズとの出会いをきっかけに国産ジーンズに興味をもち、岡山に旅行にいったり、ジーンズに関する本を読んだりしているジーンズファンです。

    2013年、ジーンズソムリエという資格試験制度が創設されることを知り、猛勉強して資格取得しました。

    ⇒ 管理人のプロフィール

  • 楽天: 国産ジーンズ取扱店
    楽天市場

PAGE TOP ↑